彼は、私が主宰する「ソリューション営業モデル研究会」にもご参加頂き、営業活動のベスト・プラクティスの体系化と営業能力のガイドライン作りに、一緒になって取り組んでいます。
下図は、そんな、新本さんのまとめられた「営業の仕事・商品・サービスに左右されない普遍的な営業の役割り」というものです。
解説を加えるまでもなく、一目瞭然です。
僭越ながら補足させていただくとすれば、「スキル(マインド)」のところでしょうか。
ここでは、「営業のスキル(マインド)」を「コンダクター」、「コンサルタント」 「顧客との同盟」の3つに分けられています。
「コンダクター」とは、お客様のご意向を受けて、最適な人やものを割り当てる窓口として役割です。営業として、まず最低限できていなければならないスキルとして位置づけられています。
「コンサルタント」は、お客様のよき相談相手として、課題解決を図るためのアドハイスや提案活動を行うことです。業種、業務についてのお客様レベルの知識とお客様についての深い理解が必要となります。
「顧客との同盟」とは、お客様の目線に立って、お客様のためになる事を行うことだそうです。その結果、他社の製品やサービスを勧めることが適当であるならば、そうすべきであるという考え方です。
「それじゃあ仕事にならないのでは」と質問したところ、「確かにそうですが、長い目で見れば、またお客様は、私たちの元にもどってきていただけますから」とのこと。なかなかできることではありません。
「お客様を熟知すること」、「課題を解決すること」、「お客様目線のマインドを持ち続けること」。営業の仕事とは、それだけのことと言い切っています。しかし、それがなかなかできないのが現実です。
アシストさんでは、これを単に精神論として、掲げているのではありません。現場の実践として定着させ、その成果を評価し、ノウハウをフィード・バックする仕組みを実現しているそうです。しかも、これを支えるシステムを実現し、活用されているのですから、凄いとしかいいようがありません。
SFAと称する商品やサービスが巷にあふれています。また、SFAを導入すれば、営業力が強化されるという勘違いも、決して少なくはありません。
しかし、現実には、導入してもほとんど使われていないという話しもよく聞きます。また、日報などの「活動報告清書システム」として、あるいは、見積りや受注処理に伴う承認・捺印処理の代わり、つまり「営業事務手続きシステム」として、使われている例が実に多い。
そんな中で、一方的な報告ツールではなく、また、事務処理のための仕組みでもなく、営業の現場、管理者、サポートの人たちが、知識を共有し、お互いに支援するための双方向型のナレッジ活用システムとして使い込んでいる。営業現場が、「これがなくては仕事にならない」というところまで、活用度高められているそうです。
実は、その具体的な仕組みや取り組みについては、この一枚のチャートの後に続いているのですが、そちらをお知りになりたければ、ぜひアシストさんに直接お聞きいただくか、私どもの「ソリューション営業モデル研究会」にご参加ください(笑)。
ところで、この「ソリューション営業モデル研究会」について、簡単な紹介をさせてください。
この研究会は、いまだ定まらない「ソリューション・ビジネス」の正体をまずは、きちんと定義しようとしています。そして、お客様に認められ成果を上げている優秀な営業たちのベスト・プラクティスを体系化して、モデル化しようという取り組みです。ソリューション営業版ITIL、あるいは、PMBOKといったものでしょうか。
また、今年秋を目指して、営業現場の実践に使える「ソリューション営業実践マニュアル」も作ろうと思っています。
既に20社を超える大小のソリューション・ベンダーの皆さん、およそ30名ほどが、ボランティアとして、名前連ねています。
「営業の仕事とは、お客様の価値を最大化できる「あるべき姿」を最大のコストパフォーマンスで実現すること」と、私たちは考えています。
そんな営業の仕事の「あるべき姿」とそれを実践するための具体的な方法を体系的に整理することが、この研究会の取り組みです。
日本のビジネス環境は、いまだ厳しいものがあります。その中で、勝ち残ってゆかなければならないお客様は、多くの課題を抱えています。しかし、その選択肢は、かつてなく多様化・複雑化し、何が最適解なのかを見出すことは、容易ではありません。
営業の仕事は、そんなお客様の課題解決をお手伝いをすることです。もちろん、ITですべてが解決することはありません。しかし、新本さんの資料にあった「顧客の同盟」として、お客様と一緒になって、ITの立場から、お客様個別の最適な解決策を創造する。そのプロデューサーとして役割を期待されているのだろうと思います。
いかがでしょうか、あなたも参加されませんか。ご興味があれば、どうぞメールにて、お問い合わせください。