営業にとって何が幸せかと言えば、「斎藤さんだから買ったんだよ。ありがとう。」といわれることではないでしょうか。
もちろんお客様にしてみれば、製品やサービスが自分たちに役立つから買って頂いたわけで、営業は、その判断のお手伝いをさせて頂いただけのことです。しかし、このような一言が、本当に励みになります。
昨日、オフィースに一本の電話がかかってきました。
「株式会社XXの○○と申しますが、斎藤社長をお願い致します。」
「はい、どのようなご用件でしょうか?」
「営業でお電話致しました。」
「何の営業でしょうか?」
「斎藤社長ですか?」
「まずは、ご用件をお聞かせいただけませんか?」
「ですから、営業でお電話しました。」
「だから、何の営業か、教えて頂けないのでしょうか?」
「それを話さなければいけないのですか?」
「はい、お願いします。」
「それでは、結構です。」 ガチャ
こんな非常識な営業さんもいるんですね。
私は研修などで、日頃から、営業の役割は、「お客様の価値を高めること」だと話しています。これは、営業に限ったことではありません。どんな仕事であっても、お客様の価値を高めてこそ、対価をいただけるのです。営業は、ものを売るという手段を使って、その役割を果たしているに過ぎません。
件の電話をしてきた営業さんは、私の価値を高めてくれようというということではなく、自分の価値を高めること、すなわち、自分の売上げや利益をあげることしか興味がなかったのかもしれません。
お客様の価値を高めるモノなどなにもない、そのことを自覚している。だから、自信を持って「何を」がに応えられなかった。
モノはなくてもなんとか言いくるめてしまえ。売るだけ売って、あとは本人の問題。価値を見出せなかった、使いこなせなかったとしても、自分には関係ない。まあ、自分の売り上げ目標が達成できれば、それで十分。あとは、どうにでも・・・という魂胆だったのでしょう。しかし、相手が悪かったですね!
お客様に「ありがとう」と言われ、お金をいただける。営業とは、本当に幸せな仕事だと思いませんか。まあ、いつもそうばかりとはいえませんが、そうありたいと願っているし、そのための最善尽くす。
営業のモチベーションは、そんなところにあるのだと思います。