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モノを売ることから、機能を売る時代へ。
クラウド・コンピューティングに代表されるITのトレンドは、ビジネスの形を大きく変えようとしています。それに伴い、営業に求められるスキルやビジネス・マネージメントも今までの常識だけでは、対応できない時代へと変わろうとしています。
最大の変化は、製品の機能や性能などのモノの価値から、業務への適用方法や機能の最適な組み合わせなどの企画、提案の価値にお客様の期待が向かうことです。
営業は、こんなお客様の要請に応えなければなりません。
そのためには、製品についての知識だけでは不十分です。お客様の業務状況や課題を的確に読み取り、整理できる分析力、課題解決に必要なリソースの組み合わせを考え、提案できる企画・プロデュースの能力が、今まで以上に求められるようにります。
営業のスキルだけではありません。マネージメントの方法にも、変革が求められます。
数字だけを見ていても、ビジネスの進捗を捉えることはできません。過去の経験と勘に頼り、叱咤激励し、部下の意欲を高めるだけでは、彼らの成長は期待できません。
科学的に、合理的に、営業活動のプロセスを管理すること。そして、目標達成への道筋をコーチングしてゆく能力が求められています。
ソリューション営業力とは、そんな時代の要請に応える総合的なスキルなのです。
今日から、今年度最後の「ソリューション営業プロフェッショナル養成講座」が開講します。
今回の研修から、今まで以上に、これから時代のニーズに応えてゆくための方策についても、お伝えしようと内容を見直しました。今までも詰め込み過ぎとのご批判を頂戴していたのですが、さらに20ページほど追加してしまいました。参加される方は、覚悟しておいてください。
もちろん、ソリューション営業としての定石が、大きく変わるものではありません。ただ、時代の流れに目を向け、お客様のニーズを先取りできなければ、ビジネスのイニシアティブを確保することはできません。そんなことも考えながら、内容を見直しました。
こんな時代の流れにどう対処すべきか、まだまだ私の中で固まっているわけではありませんが、参加されるみなさんにぶつけてゆこうと思っています。
今朝のニュースに、「セールスフォース・ドットコム、クラウドビジネスを支援する「Force.com パートナー・プログラム」を発表」との記事がありました。
この記事だけについて言えば、なにも目新しい動きではありません。しかし、このような記事のひとつひとつの積み重ねが、IT業界のトレンドとなってゆきます。そこを読み取る目が、営業には必要です。
お客様もこのような動きが、気になります。お客様は、営業であるみなさんに、このトレンドについてのあなたの会社取り組みや考え方について、質問されるでしょう。その時、あなたならなんと答えますか。
会社の立場、自分の考えをはっきりと客様に伝えられるでしょうか。
クラウド・コンピューティングだけのことではありません。Google PhoneやiPhoneの動きは、単に新しいスマートフォンの動きではありません。ITビジネスの根幹にかかわる大きな動きとなりつつあります。米国で採択された「オープン・アクセス・ルール」とともに、ITの新しいトレンドが作られようとしています。また、身近なことでは、PCIDSSも、大企業の取り組みですまされる時代ではなくなりました。街の商店、ECサイトも、この基準に沿ったセキュリティ対策が求められています。みなさんのお客様も例外ではありません。
お客様が、こんな時代の動きにどのように影響を受けるのか。それにどう取り組むべきか。それらを示唆し、一緒に考える機会を提供することも、ソリューション営業の仕事のうちです。
もちろん研修の中で、ひとつひとつのトピックを説明することはできません。しかし、この流れの本流がどこにあるのかだけは、お伝えしたいと思っています。
さて、そろそろ、出発します。
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