営業という仕事は、「それ以外」と言われて、なるほどと思われる方も多いのではないでしょうか。
業務や経理、SEやプログラマー、それぞれに自分の職掌区分は、かなりはっきりしています。しかし、営業という仕事は、そこには収まりきらないそれ以外のすべてが自分の仕事です。自分が担当するお客様に関することなら、何でも自分の仕事です。SEさんの仕事ではないとすれば、CEさんの仕事ではないとすれば、あるいは、経理の方の仕事ではないとすれば、それらはすべて営業の仕事です。
しかし、そんな自覚に乏しい営業諸氏もいるようです。「自分の仕事じゃないから」。まあ、いいですが、では誰の仕事なんですか?それをお客様や自分の周りスタッフに考えさせるようでは、営業失格ですね。
「それ以外」という自覚は、営業にとって大切なことだと思います。だいたい、仕事なんて言うものは、シナリオ通りに進むものではありません。いつも何かが起こるもので、「これはあなたが対処すること」なんて、最初から名札がついているわけではありません。
まずは営業が引き受ける。それが仕事であり、その自覚がなければ、お客様からも社内からも信頼されず、営業であることの存在価値を疑われるだけです。割り切って、いつもほほえみを絶やさず(?)、「私がお引き受けします」と言える営業。かっこいいですよね。
だからといって、自分だけでこなせることには限界はあります。特に、ソリューション・ビジネスの世界では、ひとつの案件に対応すべきことは多種多様、関わる人や組織も多く、ひとりの営業がすべてを判断し、差配することは簡単なことではありません。チームの助けが必要です。それをプロデュースすることもまた、営業の大切な仕事です。
ただ、お客様にとっても、プロジェクトに参加する社内のメンバーにとっても、窓口は、ひとつであって欲しい。彼に頼めば、ちゃんと段取りを整えてくれる。そんな信頼感を得ることこそ、営業の喜びです。
「それ以外」の仕事は、営業にしかできないことです。言い換えれば、ビジネスをプロデュースする仕事です。これは、とてもスペシャリティの高いプロフェッショナルの仕事。そうは、思いませんか?
こんちはEugene Asia です。良くあるケースですね。ただコメントしたいのは営業が相応の決裁権を持つか否かでずいぶん環境が変わります。ご存知の通り私はBankingの世界におりますが、現在の所はSalesは責任はあるものの多くの面で決裁権限がなく、非常に苦労しております。一方で以前いたところはまったく逆で責任も重いですがかなりの部分、プライシングも含めてまかされていました。どちらが機動的に動けるかは自明です。
Eugene Asiaさん こんにちは!
責任は大きいが権限がない。IT営業の現場で、こんな不満をよく耳にします。上から求められるものの、サポートもなければ、任されもしない。こんなアンバランスが、現場のモチベーションを下げている現実は少なくないようです。
「任せること」について、マネージメントや経営者は、真剣に捉え、そのための仕組みや部下の育成を考えるべきでしょう。それがないままに、ただ仕事を振るだけでは、負荷の分散だけ。ひとは決して育ちません。