「ITに関わる私たちが、災害が起きたときにどんな役割を果たせるのだろうか」
11月21日(土)、そんなことを考え議論するイベント「IT×災害」会議が東京・立川で開催されます。
我が国は災害大国と言っても過言ではありません。水害や大雪、土砂崩れなどの地域災害は毎年繰り返されています。また、M8クラスに達すると想定される東南海大地震は、約100年から200年周期で発生すると考えられており、いつ起きてもおかしくない状況です。
このような状況にITに関わる私たちにできることは何があるのかを共に考え、災害が起きたときに協力し合える人と人のつながりを作ろうというのがこのイベントの目的です。
2013年10月、最初の「IT×災害」会議が開催されました。この時は、東日本大震災に関わったIT関係者が一堂に会し、自分たちがどんな取り組みをしてきたのかを分かち合い、これからを考える機会となりました。今年は、このつながりを若い世代やこれまで興味はあったが一歩踏み出せないでいた人たちにもひろげ、新たな動きを生みだす切っ掛けが作れればと準備を進めています。
ITに関わる人と言ってもその立場は様々です。エンジニアもいれば営業もいます。経営者もいればマーケティングもいます。また、ITに関心を持ち勉強する学生もいます。私たちはそれぞれに自分たちの役割を果たしながら世の中に関わっています。今回の会議もそんないろいろな立場の人たちが意見を持ち寄り考えていくイベントにしたいと考えています。
だからといって結論や宣言をとりまとめるといったようなイベントではありません。災害に関心を持ちITに関わる私たちが、ゆるくつながる「場」でしかありません。そんな「場」であるからこそ、利害や立場を越えて、その想いや知恵をぶつけ合うことができるのだと思っています。そして、思わぬ化学反応が起き、新しい人と人のつながりが生まれることを期待しています。
具体的には次のようなテーマでのディスカッションが用意されています(カッコ内はセッション・リーダー)。関心のあるテーマに自由に出入りしていただけるようにオープンな雰囲気づくりを心がけるつもりです。
- Amazonを使った物資直接支援システム・必要な物を必要な所へ必要な数だけを送るスマートサプライ(JDSO災害支援ネットワーク)
- 国土強靱化の紹介と大規模災害時の情報伝達の現状(内閣官房 国土強靭化推進室)
- ハッシュタグの活用による災害情報の収集・共有(道路新産業開発機構)
- 地図系セッション:災害時に活用される主題図を考えよう(京大防災研究所)
- 減災インフォで収集・作成しているデータの活用方法のディスカッション(減災インフォ)
- もっとITx災害を推進するエンジニアリング志向なプロジェクト(IT×災害)
- 災害時の情報共有・情報交換:徳島県の事例から(徳島県庁)
- 災害情報投稿システム(DITS)の開発・活用(東海大学情報理工学部)
- 地図系セッション:OSMを触ってみる(京大防災研究所)
- 関東・東北豪雨災害から考えるITによる災害支援(IT DART)
- ソーシャル・プロジェクトマネジメントの必要性(PMI日本支部)
- 「自治体とIT活用」国、県と防災に関する情報受発信を考える(減災インフォ)災害時のツイッター活用を考える(道路新産業開発機構、東海大学情報理工学部)
- 電話×IT:Twilioを使った災害ソリューションを体験((株)デザイニウム、Code for Aizu)
また、初めての参加者のための防災・減災オリエンテーション、災害支援の過去・現在・未来についてなどの防災・減災に取り組む専門家の話を伺う機会も用意しています。
「実践!炊き出し訓練」もこのイベントの目玉のひとつです。芋煮作りと試食会を体験します。「食と人、共に煮込んで人つなぐ」を合い言葉に活動する全日本芋煮会同好会の“イモニスト”たちが山形風芋煮を作ってくれます。
災害が起きたときに大切なことのひとつは、人のつながりやお互いの信頼に支えられた「共助」の精神です。芋煮会は、東北地方の伝統としてそんな「共助」の意識を育ててきました。「IT×災害」会議でも、そんな伝統に触れてみたいと思っています。
東日本大震災以降、私も幾度となく被災地を訪れています。四年半を過ぎたいま、瓦礫はすっかり撤去され嵩上げ工事や巨大な堤防が築かれつつあります。そこに、あらたな生活が始まっています。しかし、その一方で人口の流失に歯止めはかからず少子高齢化が進む地域も少なくありません。ITはそこにどんな役割を果たせるのだろうかと思いながら未だ答えが出せないままでいます。
また、災害は東北だけの問題ではありません。日本という国に住む私たちはいつ何処で起こるか分からない現実に直面しています。ITがこれまでも私たちの日常を便利にそして豊にしてきたように、減災や防災にどのように役立ててゆくかを考えてゆくことはそんな私たちにとって身近なテーマであると思っています。
このイベントに参加してITと災害を考える切っ掛けを作りませんか。お子様連れでも大丈夫なようにスペースも十分確保しています。ぜひ、多くの皆さんのご参加をお待ちしています。
*** 全て無償にて閲覧頂けます ***
最新版【2015年10月】をリリースいたしました。今回の目玉は、最新ITトレンドを俯瞰するチャートの追加、IoT関連のチャートの追加、ビジネス戦略の内容刷新とSIビジネスを分析したチャートの追加です。
【テクノロジー編】(379ページ)
- 「デジタル化の歴史」を追加しました。
- サイバー・フィジカル・システムについて、既存のチャートを修正し、さらに新たなチャートを追加しました。
- IoTについてのチャートを追加しました。
- IoTのもたらすパラダイムシフトについてのチャート
- フォグ・コンピューティングのチャート
- 「クラウドにつながるとモノはインテリジェンスになる」チャート
- 人口知能(ティープラーニング)についてチャートを追加しました。
【ビジネス編】(67ページ)
- 新たに「SIビジネスの現場や課題」の章を立て、8枚のチャートを追加しました。
- 成長してきたSI産業
- SI事業のコスト構造
- SI企業のアドバンテージ・マトリクス分析 など
- 新たに「SIビジネスのが直面する現実」の章を立て、既存のチャートと4枚の新しいチャートを加えました。
- シチズンインテグレーターとの競合
- グローバル競争との対峙・新たな競争原理
- 異業種との競合 など
- 新規事業の立ち上げについて、一部内容を見直し、新しいチャートを加えて再構成しました。
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目次
- 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
- 第1章 クラウドコンピューティング
- 第2章 モバイルとウェアラブル
- 第3章 ITインフラ
- 第4章 IoTとビッグデータ
- 第5章 スマートマシン