ハイレ・ゲブレシラシエが、2時間3分59秒の世界新記録を樹立したコースを一緒に(笑)走ってきました。
9月28日、ベルリンマラソン。35回目の記念レース。4万人の人たちが、ベルリンの街の中を走る世界でも最大規模のレースのひとつです。
スタート地点となったティアガルテン公園。号砲と共に一斉に黄色い風船。歓声が上がり、否が応でも興奮が高まります。4万人の大集団がゆっくりと動き出し、レースがスタートしました。
気温は、10度を割っています。空気も適度に乾燥し、絶好のコンディションです。紅葉も始まっていて、日本でいうところの晩秋の気候でしょうか。夏の山練習、平日の皇居、自分なりの練習は積んできたつもりですが、それが活かせるかどうかは分かりません。ただベストを尽くすのみです。
大勢のランナーの塊にのみ込まれながらスタート・ゲートをくぐったのがおよそ五分後、いよいよこれからが私にとってのレース本番。時計のスタート・スイッチを押して、気持ちを引き締めました。
回りのランナーは、みんな図体がでかい!国内レースとはまったく違います。日本人はほとんどいないようで、ドイツ国内や北欧から沢山参加していました。そんなランナー達の合間をかいくぐって、自分のペースを作ることは容易ではありません。それでもなんとか、最初の5Kmは予定のタイムでこなすことができました。
歴史的な街並みを走る。なかなか経験できることではありません。教会や宮殿などの建物だけではなく、普通に人が暮らす住宅もまた歴史を感じさせる落ち着いた造りをしています。聞くところによると築後100年以上も経った建物を改修して住み続けているところも多いとのこと。大きく育った木々と共に街にどっしりとした風格が感じられます。
応援もすごかった。人々の歓声とドラム缶太鼓、和太鼓、ジャスの演奏、クラシック、イケイケ・レディやゲイのおねーさん(?)の踊りと歌・・・とにかくうるさいぐらいで気が散りました(笑)!
30Kmまでは、そんなことを考えながら余裕のレース展開。ほぼ予定のタイムを刻んでいました。しかし、30Kmを過ぎた当たりで、右足ふくらはぎにいやな痛み。35Kmを過ぎる頃には、激痛となっていました。ちょうど歴史的建造物カイザーウイルヘルム教会の当たりでしょうか。同時に消耗も激しくなり足が前に出なくなりました。これはまずいと思いつつも、どうしようもありません。
なんとか最後までは走り通しましたが、結果は不本意なものとなってしまいました。
距離 時間 ラップ
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5 km 0:23:36 0:23:36
10 km 0:47:05 0:23:29
15 km 1:10:27 0:23:22
20 km 1:33:54 0:23:27
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ハーフ 1:39:02
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25 km 1:57:42 0:23:48
30 km 2:21:48 0:24:06
35 km 2:46:49 0:25:01
40 km 3:18:59 0:32:10
ゴール 3:31:18 0:12:19
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今回は、3時間20分を狙っていました。ご覧のように30Kmあたりまでは、ほぼ予定通りの走りでした。しかし、30Kmを過ぎた当たりで右足ふくらはぎの痛み。最初は我慢できたのですが、次第に激痛に変わり、同時に激しい消耗感。35Kmを過ぎた当たりからは、もうまったく走れなくなってしまいました。
レース前の水曜日、最後の練習で皇居一周5Kmを20分52秒。今までのベストタイムを更新し、これはいけるかもしれないとの期待を持っていました。しかし、そのとき今回トラブルを引き起こしたふくらはぎに痛みを感じていました。「やっちゃった!」とは思ったのですが、しかたがありません。
これだけが原因というわけではありませんが、改めてレースにベストを持ってくることの難しさを実感しました。
しかし、何はともあれ、完走できたことは、何よりです。ここまで来て、棄権なんてもったいないですからね(笑)!
そして、歴史の重みを感じる街並み。堪能できました。疲れ切った最後、前方にゴールのブランデンブルグ門が見える。ああ、やっとここまでたどり着いたか!これは、ちょっとした感動です。
ゴールできた瞬間。よくやったよ!とガッツポーズ。結果はともかく、走り抜いた喜びがこみ上げてきました。
42.195Km。一年前までは、こんな距離を走れるはずがないと思っていましたが、今では距離に驚くことはなくなりました。しかし、時間を狙うとなるとそう簡単なことではありません。体力だけではなく、知力、気力の総合力がなければ目標は達成できません。改めて、そのことを実感しました。
楽しくもあり、厳しくもあった今回のレース。今後の課題が見えました。次の目標に向けて、また練習です。その繰り返ししかありません。この単純さが、ランニングの楽しみのひとつなのかもしれませんね。
筋肉痛はほとんどありません。ただ、右ふくらはぎの痛みが治まりません。この痛みを治すことも考えなくてはなりません。練習と治療。うまく両立してゆくことも課題のひとつです。